44smknのブログ
雑記/2025-09-09

3ヶ月間の育休を振り返る

9月10日(水)から仕事に復帰します。3ヶ月間の育休が終わろうとしてます。
3日に2日は眠気と共にはありましたが、充実した日々を送ることができたように思います。

家事・育児にかなり集中できたおかげか、今のところは産後クライシスに陥ることなく3ヶ月間を過ごすことができました。我が子も健康です。

チームの方、上司、関係各所には感謝の気持ちでいっぱいです。復帰後に、しっかりとその旨をお伝えしていけたらと思います。

育休取得の目的は概ね達成

育休には以下のような3点の目的がありました。どれも概ね達成できたという認識でいます。

  • 産後に体調が万全でないパートナーを支える
  • 一通りの育児に関するタスクを習得する
  • 赤ちゃんと触れ合う時間を長くする

それぞれ詳述します。

万全でないパートナーを支える

後陣痛や会陰切開に伴う痛みが産後発生すること、セロトニンの働きを助けるエストロゲンが急減してしまうことから、心身ともに万全な状態とは言い難い状態が続きます。
また、人によっては乳腺炎を発症して、もし悪化してしまった場合は40度の発熱を経験するケースもあるようです。

このような状態で、以前と同様に家事をしたり、慣れぬ育児にほぼ一人で取り組むのは困難であることは想像に難くありません。
そのため、家事と育児のタスクをバランスし、パートナーの負荷を下げることを育休の第一の目的としていました。

実際、新生児の育児は「何も分からない」の連続で、一人で取り組むのは厳しいように思いました。世のワンオペしているママさんとパパさん(赤ちゃんだけ先に退院する例もあるそう)はすごい。
泣いている原因が特定できず、ずっと赤ちゃんの泣き声を聞きつつ立ち尽くすような状況に陥ることがあります。2人いることで、気持ちを吐露して共有したり、一緒に解決に向かって議論したり、交代交代で一息つく時間を確保する等できたのが本当に助かりました。

悔やまれるのは、一番しんどい母子同室の1日目の夜にあまり助けになれなかったことです。
個室に入院していたので一緒に泊まることの出来るプランを選択できたようなのですが、聞き逃してしまったのか後から知りました。

細かいことを挙げれば、私の至らない点は多々あり、パートナーには脚を向けて寝られません。

養育者間で極度にピリついた状況になると、赤ちゃんにも影響するようです。 ケアとはなにか では「熟練した助産師さんが家庭訪問して赤ちゃんを抱き上げた時の強ばりで異常事態(後に養育者間の包丁沙汰があったと分かる)を察してヒアリングを行った」という話が紹介されていました。 エピソード記憶が未発達である赤ちゃんにこのようなことがあるのは非常に驚きです。
換言すると、赤ちゃんの成育そのものも重要ですが、養育者間の関係を良好に保つのも重要という示唆が得られそうです。
振り返ると、養育者間の関係を良好に保つために、この育休期間は必須であったと感じます。

一通りの育児に関するタスクを習得する

母親だけが育児に関するタスクが出来る状態はバス係数1です。バス係数は「チームのうち何人バスに轢かれたら破綻するか?」という数値で、チームの可用性や持続可能性について言及する時に用いられます。ユニークなのでつい使いたくなってしまいます。
バス係数1では様々な不便が生じるため、これを2以上に持っていきたい。それが育休を取得した2つ目の目的です。

要するに、パートナーが気晴らしに外出できるようにしたいし、パートナーの体調不良時にも対応できるようにしておく必要があります。パートナーが育児から開放される時間を作ることで、自分も罪悪感をあまり持たずに友人と遊ぶ時間を設けられるというちょっとした打算もあります。

一方が完全に上達しきってしまうと、「その人のやること」になってしまうことがあるように思います。
お互いが育児タスクに不慣れな中で一緒に模索していく作業のオーナーは1人よりも2人になりやすい、あるいは境界の緩いオーナーシップとなっていく感覚がありました。

一通りの育児タスクは出来るようになりました。ギャン泣きのときのおむつ替えと寝かしつけが比較的得意であるという自負があります。
とはいえ、爪削り(切り)はいつも緊張感があり慣れない…。顔への保湿も嫌がられてしまう傾向があります。まごついてしまうからでしょうか。

親に預けたり、保育所の一時預かりなども活用できるようにして、バス係数を更に上げていくこともやっていかないととも思っています。

振り返ると、以下の2つの記事が本当に有用だったと思います。

  • 我が家のねんトレ - べんごちゃんのまとめノート
    • 夜はだいたい9~11時間程度寝てくれるようになりました
    • 寝ないときにすぐに抱っこするのではなく、レジ袋で音を鳴らしながら、お腹をトントンとして寝かしつけることをまず試してみています
    • こたけ正義感絡みのコンテンツの中では「弁論」の次に好きです
  • 赤ちゃんの泣きやみと寝かしつけの科学
    • 腕の中で寝てから、7~8分くらいは抱いたままにしてからベッドに置くと、ほぼ1回でうまくいく
    • 育児に関してはどうしても経験を基にした自論が多くある印象ですが、これは実験を通じて普遍性が確認された振る舞いなので、ある程度信頼性高め?と思いやってみたら上手くいきました

赤ちゃんと触れ合う時間を長くする

赤ちゃんと触れ合う時間を長くして得られるものとして、以下の2つを期待していました。どれも概ね達成できたという認識でいます。

  • オキシトシンの産生を促し、自分の養育行動の積極性を強める
  • 泣き声の特徴から原因を判別できるようにする

なぜ1つ目を期待していたかというと、そもそも子育てする前は、赤ちゃんと接することがあっても接し方がよく分からない状態で戸惑いが大きく、「かわいい」という感情を(我を忘れるほどには)持ったことがなくて不安だったというのがあります。

その不安はばっちり拭い去られました。めっっっっちゃかわいくて仕方がないです。
これまでの人生で口にした「かわいい」の回数は、この3ヶ月ですでに超えています。
なぜ写真ではこの実物の可愛さが伝わらないのか不思議です。写真の枚数も鰻登りになっています。

2つ目についてですが、正直そこまで細かい機微は感じ取れません。眠い / 空腹の2択だったら分かる気がします。
泣きと泣き止むために起こした行動の間にはっきりとした因果関係を見出すのが難しく、うまく経験を蓄積出来ていないからかもしれません。
眠いときの「うーうー」という泣き声がなんともかわいいです。

不確実性と共にあること

他者が自分の管理欲望を撹乱することに、むしろ人は安らぎを見出す。...すべてを管理しようとすればするほど、わずかな逸脱可能性が気になって不安に駆られるのです。むしろ秩序の撹乱を拒否しないことで不安は鎮まっていく。 -- 現代思想入門

と思ってポジティブに受け止めてみようとはするんですが、予期できないハプニングには思わずため息が漏れてしまうことも多いです。
動き回らないし、イヤイヤ言わないこの時期が一番楽なはずなんですが…。

とはいえ、事前に色んなメディアで確認していたよりも養育者の負荷は低い特徴を持った乳児だと感じています。ありがたいの一言です。
もしかしたら、辛い体験の方が記事や動画にしやすく、事前にそれらを目にする機会が多かったので、極端に大変な体験が多いと勘違いをしてしまったのかもしれません。利用可能性ヒューリスティックというやつでしょうか。

「吐き戻し(多めの溢乳含む)」と「うんち漏れ」、「ド早朝に起きる」の3つが今よくあるハプニングです。

吐き戻しは服にかかってしまうと当然お着替えが必要になるのですが、多いときは1日に4回ほどお着替えをします。ガス衣類乾燥機を導入しておいて良かったと心から思います。
満腹中枢が存在する視床下部は生後3ヶ月ごろから働き始めるようなのですが、まだ発達途中で飲みすぎちゃうことがあるんでしょうか。ベビースケールがあれば、よりもっともらしい分析ができるのかもしれません。
抱っこ紐でお出かけする時にお腹が圧迫されてしまうのか、よくお口からミルクがたらり。使い始めてから、ずっと紐の長さを調整をし続けています。難しい。

moonyのテープおむつを使っていますが、ゆるうんちポケットが機能する背中側ではなく太ももから漏れてしまうことが多いです。やたらと動いた後や、寝ている姿勢以外のときにうんちをすることが多いので、太もも側に隙間が開いてしまうのかもしれません。
うんちが手に付いてしまうのはもう慣れっこなのですが、服についてしまった染みを落とすのがやや大変です。服だけならまだ良いのですが、スワドルやシーツにまで被害が及ぶことがあり、急に時間を要することがあります。

上述のものよりやや頻度は落ちますが、ド早朝に起きるというのがあります。
1日のリズムが整ってきて、非常にありがたいことに、基本的には夜20時30分から朝7時30分くらいまで寝てくれます。ただし偶に4時台に起きてしまうことがあります。
寝返りはまだうてないのですが、寝てる間の脚の動きが激しくて、体全体が回り頭がベビーベッドの壁にめり込んでしまうのが原因と推測しています。
一応、ドアを2枚挟んでいるのですが、体が大きくなるにつれて声が大きくなったのもあって、夜中に泣くと起きてしまいます。

お出かけはまだ回数は少ないのですが、事前の情報収集の重要さが身に沁みました。
赤ちゃんの(特にお腹へっているときの)泣き声は、大人にとって不快なので(生存上そうであるべき)、泣いているときは周囲の人の注目を浴びると分かっていたつもりですが、思っていたより色んな人と目が合います。なんだか焦ります。
授乳室の位置は一番近いところだけでなく、複数確認しておいたほうが良さそうですね。
ベビーカーでの移動になったときにも色々考慮が必要そう。とりあえずは、最近リリースされた NAVITIME for Baby を試してみようかなと思います。

育児以外の過ごし方

2ヶ月目はまとまった時間の余裕があったので、別のことに時間を割きやすかったです。
最初の1ヶ月はドタバタしていて、3ヶ月目は我が子の起きる時間が長くなったため、あまりまとまった時間は取れなくなりました。
最近、日中に関しては、「2時間起きる → 30分~1時間寝る」を繰り返しています。昼寝の時間がなかなか伸びず、眠くてグズっている時間がやや長いかなという気がしなくもないです。

料理

この3ヶ月間のご飯の99.5%は私が作っていました。完ミであれば、育児/家事のタスクを全部均等に割ることもできると思うのですが、うちは完母寄りの混合だったので、家事のタスクを多めに引き受けることにしていました。
正直こんなに毎度ちゃんと作ったのは初めてでした。ちょっとだけ専業主夫の方の気持ちが分かったかもしれません。

「美味しく作りたい」「自炊のクオリティを上げたい」という気持ちは以前よりもかなり強くなりました。
というのも、赤ちゃんがいることでパートナーと外食できるお店の選択肢がぐっと減るためです。お酒が出るお店やラーメン店、いい感じのイタリアンetc には連れていけません。一時預かりは制限があるし、両親に預けるにしてもまだ早いように感じられました。

短期間に頻度高くやるとフィードバックのサイクルが回りやすいのか(?)、学びを得やすく、上達も実感しやすかったです。

読書

仕事をしていると、仕事に関連する本ばかりを手に取ってしまうので、敢えてそれらを避けました。
換言すると、エンジニアリングマネージャやソフトウェアエンジニアリングに関するもの 以外 を読んで、この3ヶ月間を過ごしました。

一番多く手に取ったのは、教育社会学に関する書籍かもしれません。新書・文庫で入門する教育社会学ブックリスト を参考にして幾つか読みました。統計データや歴史的経緯、エスノグラフィを通した考察を読んでみて、教育というのは経験から自説を持ちやすい分野だと痛感しました。

ミステリーや哲学、様々な分野を横断して俯瞰しつつ世界を書き下ろす系の本についても手に取ってみました。ミステリーを読むのはかなり久しぶりでしたし、哲学に類する本(入門 of 入門書ではありますが)を読むのは初めてだったのではないかと思います。
この期間で読んで、一番記憶に残っているのは ヒルビリー・エレジー だと思います。マイケル・サンデルの 実力も運のうち 能力主義は正義か? につながる部分がありつつも、実話とは思えないほど手に汗握る描写に目が離せなくなりました。

家事のお供になったのは、 audiobook.jp でした。
バッタを倒すぜアフリカで はめちゃくちゃ面白かった。大学生のときに聞いてたら、院進するために頑張っていたかもと思わされました。書籍も思わず買いました。
内容はもちろんのこと、ナレーターさんも素敵でした。ティジャニのときの喋り方が最高に愛らしくて…。
Audibleのときにデジタルボイスのオーディオブックを聴いてみたりしましたが、人には遠く及ばない点があると感じました。
人の朗読の方を良く感じる理由についてすべてを言語化することは出来ないのですが、この上手く言語化出来ない部分にこそプロの技がありそうです。

仕事に復帰した後に、「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という状態になりそうですが、比較的負荷なく読めそうな再読で馴らしつつ、読書を継続したいところです。

日記

ネガティブな記憶は想起されやすいが故に記憶に残りやすいですが、ポジティブな記憶はあまり記憶に残っていません。
DMN(Default Mode Network)は安静時や何もしていない時に作動する脳の部位だそうです。自分に関する情報を処理するため、過去の記憶の傷跡にアクセスし、自分に関する愚痴あるいはネガティブな物語(予測)を作り出す機能があると考えられています。そのため、ネガティブな記憶の方がアクセスされやすく記憶に残りやすいのかなと私は思っています。
ちなみに、このDMNはアルツハイマー型認知症では活動が弱くなり、それが見当識障害として表出し、例えば「健康であるように取り繕う」という態度を取ったりするようです。

ポジティブな記憶をできるだけ残しておきたいと思って、日記を書き始めました。
仕事をしているとなかなか続かないし、育児に関しては描くことが色々あるのでよい機会であったかなと思います。

松村北斗、内山昂輝、トンツカタン森本

なんの気力も湧かないときはこの3人が出ているコンテンツを観ます。

日曜夜の GOスト で曜日感覚を取り戻して、ゴミ出しをこなせていたと言っても過言ではありません。
曜日感覚といえば、毎週木曜に配信される 銀河鉄道ミルキーサブウェイ も助けになりました。カートというキャラクターが結構刺さってます。

まとめ

職場からサポートいただき、3ヶ月間の育休を取得することが出来たのは、本当にありがたいという気持ちです。

ちょっと埃を被った仕事の知識やスキルで3ヶ月ぶりの仕事はちゃんと出来るだろうか(寝かしつけの縦揺れで、唯一足腰は鍛えられているが活かす場はない)。休み前の自分のミスが、自分のいぬ間にチームに負荷としてかかっていないだろうか…。
などと、思いを巡らせています。

我が子がド早朝に起きないように祈りつつ、明日に向けてゆっくり寝ます。